クリプトデイリー 2026-10-21
マウントゴックス、弁済期限を2027年10月31日へ延期/金融庁、DeFi・ステーブルコインの制度点検を開始/JCBA、暗号資産の委託先向けセキュリティ347項目のドラフト公表。今日の3本です。

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今日は「手続きの期限」「制度の点検」「預け先の安全管理」の3本です。どれも値動きとは別の、口座や資産を預ける側が知っておきたい土台の話ですね。
1. マウントゴックス、ビットコイン弁済期限を2027年10月31日へ延期
破綻した暗号資産交換所マウントゴックスの再生管財人(小林信明弁護士)が、東京地方裁判所の許可を得て、BTC・BCH・現金による基本弁済・早期一括弁済・中間弁済の期限を2026年10月31日から2027年10月31日に変更すると発表しました。手続きを終えた債権者への弁済は一部を除きほぼ完了した一方、手続き未完了の債権者が多数おり、弁済の過程で問題が生じて受け取れていない人も相当数いることが理由とされています。期限の1年延長は2023年以降毎年続いており、今回で4回目です。管財人の発表に残高の記載はなく、分析企業アーカム・インテリジェンスによると関連ウォレットは20日時点で約34,400BTCを保管しているとされています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 債権者の方が気をつけたいのは問い合わせの経路で、管財人はオンライン債権届出システムにログインしてからのフォーム利用を求めています。ログイン不要のフォームだと本人確認ができず、対応が遅れる場合があるそうです。こうした長い手続きには「弁済の代行」をうたう詐欺も寄ってきやすいので、公式の窓口だけを使うのが基本だと思います。
2. 金融庁、DeFi・ステーブルコインの制度点検を開始
金融庁は10月20日、「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」の令和8事務年度第1回会合を開きました。検討テーマは、ステーブルコインと預金のトークン化、セキュリティトークン、DEX・DeFiの3つです。会合では野村HDが、日本はステーブルコインやトークン化預金が実証段階にとどまっていると分析し、DeFiやウォレットの規制は国際的な方向性が定まってから海外と同等の自由度で設けるべきだと求めました。海外発行ステーブルコインの国内利用で100万円超の保有・移転が制約になっている点の見直しも要望しています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 研究会は議論の場なので、ここで出た要望がそのままルールになるわけではありません。ただ「秘密鍵を預からないウォレットをどう扱うか」「海外ステーブルコインの上限」は、使う側の選択肢に直結する論点です。9月30日に始まった「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」と並行して進むので、2027年初に予定されている中間整理が次の節目になりそうですね。
3. JCBA、暗号資産の委託先向けセキュリティ対策347項目のドラフトを公表
日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が、交換業者からウォレット運用・鍵管理・署名管理を受託する事業者向けのセキュリティ対策「プラクティス集」のドラフト版を10月20日に公表しました。全347項目を10領域で整理し、鍵管理と署名運用を独立した領域にしています。委託先は、秘密鍵を保持するかどうかやシステムへの影響の度合いに応じて「保持型」「介在型」「供給型」「参照型」「その他」の5つに区分され、区分を選ぶと該当項目を表示するExcelの自己評価シートも添付されています。JCBAは交換業者やウォレット事業者、監査法人から意見を募り、改正金融商品取引法の規則・ガイドラインに合わせて改訂していくとしています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 利用者からは見えにくいですが、交換業者の安全性は「業者そのもの」だけでなく、鍵管理を任せている委託先まで含めて決まります。既存の点検リストが交換業者目線だったのを、委託先の目線で組み直したところがこのドラフトの要点ですね。口座を選ぶときに直接チェックできる項目ではないものの、業界がどこを弱点と見ているかを知る材料になると思います。