クリプトデイリー 2026-10-20

コインチェック、手数料の10段階レベル制導入を延期/デジタル庁、公的給付金へのステーブルコイン活用を技術面から検討/ブロックチェーン9組織、耐量子暗号の基準づくりへ「量子アライアンス」。今日の3本です。

円卓を囲む9人の技術者が、幾何学模様の光る南京錠を中心に設計図を描き、奥に量子コンピューターのような金色の装置が見えるイラスト

AI生成のイメージ画像です。

今日は「国内取引所の手数料」「行政のデジタル通貨活用」「暗号の将来リスク」の3本です。1本目はコインチェックで板取引をしている人に直接関わる話なので、先に確認しておくと安心だと思います。

1. コインチェック、手数料の10段階レベル制導入を延期

コインチェックは10月16日、取引所(板取引)に10月19日14時以降導入する予定だった段階制手数料を延期すると発表しました。新しい導入日時は未定で、決まり次第知らせるとしています。導入までは現在の手数料率がそのまま適用されます。予定されている新制度は、直近30日間の取引額と預かり資産に応じて手数料率を10段階に分け、2つの判定のうち低いほうの料率を適用する仕組みです。BTC/JPY以外の取引所銘柄が対象で、BTC/JPYは新制度後も手数料0%を維持するとされています。取引額100万円未満かつ預かり資産200万円未満の「一般ユーザー」の料率はMaker 0.1000%、Taker 0.1200%と案内されています。

出典: NADA NEWS

ひとこと(Jura) — 変わったのは導入日だけで、料率や条件の中身は据え置きです。報道では延期の理由は示されていません。板取引でアルトコインを売買している人は、いつから料率が変わるのかを公式のお知らせで確認しておくのがよさそうですね。

2. デジタル庁、公的給付金へのステーブルコイン活用を技術面から検討

金融庁は10月19日、9月30日に開いた「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」初会合の議事録を公開しました。議事録によると、デジタル庁戦略・組織グループの蓮井統括官が、公的給付金の支払いにステーブルコインやトークン化預金を使えるかを技術面から検討する方針を説明しています。想定しているのは、子育て支援や食料品の購入など使い道を限った給付です。あらかじめ決めた条件どおりに取引を処理できる「プログラマビリティ」を生かし、給付行政の信頼性向上と効率化につなげるねらいだとしています。デジタル庁は本人確認やウォレットの知見を生かし、関係省庁や外部の専門家と連携して検討を進めるとしています。

出典: NADA NEWS

ひとこと(Jura) — 現時点では「検討する」という段階で、導入が決まったわけではありません。ステーブルコインの使い道として、送金や決済だけでなく「用途を限ったお金」という切り口が行政から出てきたのは、覚えておきたい構造だと思います。

3. ブロックチェーン9組織、耐量子暗号の基準づくりへ「量子アライアンス」

ブロックチェーン関連の9組織の経営者らが10月16日、量子コンピューターの脅威に備える団体「Quantum Alliance(量子アライアンス)」の設立を発表しました。参加はクアンタス、イントマックス、キーストーン、ミッドナイト財団、ハッケンなど9組織です。ブロックチェーンにおける「量子耐性」の定義を明確にし、耐量子暗号への移行でも互換性を保てる標準をつくることを目的に、ブロックチェーン移行、耐量子ゼロ知識証明、ウォレットのセキュリティ、クロスチェーン互換性の4つの作業部会を置きます。同団体は、ビットコインの総供給量の約30.2%にあたる約604万BTCが量子攻撃のリスクにさらされていると推計しています。成果物はすべて公開する方針です。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — リスクの仕組みとして挙げられているのは、署名したときに公開鍵が台帳に残り続ける点です。約30.2%という数字は団体側の推計で、算出方法は記事では示されていません。今すぐ何かが起きる話ではなく、業界として基準をそろえる動きが始まった、という受け止めでいいと思います。

当記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産の購入・売却を推奨するものではありません。 取引には価格変動・流動性・システム障害等のリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。 記事内容は執筆時点の情報に基づきます。