クリプトデイリー 2026-10-16

楽天ウォレット、現物と証拠金のアプリを統合しパスキー必須に/bitFlyer、ビットコイン分岐の新通貨「ECX」を付与せず/USDC、EUで初の「重要な電子マネートークン」に。今日の3本です。

机の上のスマートフォンの画面で2つのパネルが1つにまとまり、その上に指紋と顔認証のアイコンが浮かび、パスワード欄と鍵が光の粒になって消えていくイメージ

AI生成のイメージ画像です。

今日は「国内取引所のアプリ」「国内取引所の分岐対応」「EUのステーブルコイン監督」の3本です。前の2本は国内の取引所を使っている人に直接関わる話なので、手元の口座と照らし合わせて読んでもらえればと思います。

1. 楽天ウォレット、現物と証拠金のアプリを統合しパスキー必須に

楽天ウォレットは10月15日、現物取引の「暗号資産取引」アプリと証拠金取引の「証拠金取引」アプリを統合した新アプリ「楽天ウォレット」の提供を10月14日に始めたと発表しました。先行してAndroid版を提供し、iOS版は後日の予定です。新アプリではログインにパスキー認証が必須となり、端末に登録した指紋や顔などの生体情報で本人確認を行うため、パスワードの入力は不要になります。現物と証拠金の資産状況を1画面で確認できる機能や、楽天ポイントと日本円を組み合わせて少額から購入できる機能、AIが用語や操作の質問に答えるコンシェルジュ機能なども加わりました。旧2アプリは2027年初頭をめどに提供を終える予定で、証拠金取引のWeb版はリニューアル後も利用できるとされています。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 利用者側でやることは「いずれ新アプリに移る」ことと「パスキーを登録する端末を決める」ことの2つですね。パスキーは端末の生体認証にひもづくので、機種変更や端末の紛失時にどうログインし直すかを、移行のついでに確認しておくと安心だと思います。iOS版はまだ出ていないので、iOSの人は提供開始の案内を待つ形になります。

2. bitFlyer、ビットコイン分岐の新通貨「ECX」を付与せず

bitFlyerは10月15日、ビットコインのブロックチェーンから分岐して生まれる予定の新しい暗号資産「イーキャッシュ(ECX)」について、顧客への付与も、相当額の金銭の交付も、同社での取り扱いも予定していないと発表しました。8月10日の第一報では付与の有無は未定、8月21日の第二報では判断を留保しており、今回が第三報です。分岐に伴うビットコインの売買や受取・送金の停止は、現時点では予定していないとしています。Coincheckも10月9日に、ECXの取り扱い・付与は現時点で予定していないと発表しており、ネットワークの状況によってはビットコインの受取・送金を一時停止する可能性があるとしています。なお、ECXは既存の暗号資産XECとは別のものです。

出典: CoinDesk Japan

ひとこと(Jura) — 分岐のたびに「取引所に置いておけば新しいコインがもらえる」と期待されがちですが、付与するかどうかは取引所ごとの判断で、今回の国内2社はどちらも見送りです。両社が呼びかけているとおり、ECXをビットコインの受取用アドレスへ送ると失うおそれがあることと、分岐に便乗した詐欺で秘密鍵やリカバリーフレーズを聞かれても答えないこと、この2点は覚えておきたいですね。

3. USDC、EUで初の「重要な電子マネートークン」に

欧州銀行監督機構(EBA)は10月14日、米Circle(サークル)のステーブルコイン「USDC」を、EUの暗号資産市場規則MiCAに基づく初の「重要な電子マネートークン(EMT)」に分類しました。届出のあった45銘柄のうち最初の指定で、11月12日からはフランス当局とEBAによる二重の監督を受けます。自己資本・準備資産・流動性要件・回復計画・償還計画などの直接の監督はフランス当局からEBAへ移り、フランスの健全性監督・破綻処理機構(ACPR)はガバナンスや業務委託、利益相反などの監督を引き続き担います。MiCAでは、保有者数1,000万人超や、発行額・時価総額または準備資産額50億ユーロ超などの7つの基準のうち3つ以上を満たすと「重要」とみなされ、判定は毎年見直されます。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 「重要」の指定は、規模が大きくなったステーブルコインほど監督が一段厳しくなる、というMiCAの仕組みが初めて実際に動いたということですね。日本の利用者に直接の変化があるわけではありませんが、ステーブルコインの裏付け資産や償還の仕組みを誰がどう見ているのかを知るうえで、覚えておいてよい構造だと思います。

当記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産の購入・売却を推奨するものではありません。 取引には価格変動・流動性・システム障害等のリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。 記事内容は執筆時点の情報に基づきます。