クリプトデイリー 2026-09-18
SECがトークン化米国株のAMM取引に5年の時限免除/SBIと韓国教保生命が円・ウォンのステーブルコインを直接交換/Bitcoin Core v32.0候補版が手数料推定を改善。今日の3本です。
AI生成のイメージ画像です。
今日は「株のトークン化」「国際送金」「手数料の見積もり」の3本です。どれも相場の話ではなく、その下にある制度とソフトウェアの土台が動いた、という並びになりました。
1. SEC、トークン化米国株のAMM取引に5年の時限免除
米証券取引委員会(SEC)は9月17日、自動マーケットメーカー(AMM)の流動性プールを通じてトークン化された米国株式を取引するプラットフォーム向けに、証券取引所規制の適用を一部免除する「イノベーション免除」を発表しました。公表から5年間の時限措置で、対象は実際の配当と議決権を伴うトークン化株式に限られ、値動きだけを模した合成商品は除外されます。条件として、スマートコントラクトが公開されていて監査可能であること、許可不要型の分散型台帳上で稼働すること、対象株式の売買が停止された際には同時に停止すること、制裁関連規則を順守することなどが挙げられ、扱える銘柄数や出来高にも上限が設けられます。発行体の関与なく第三者がトークン化する場合は、発行体に30日間の異議申し立ての機会が与えられます。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — アトキンス委員長は「資本市場のデジタル化に向けた重要な一歩」と述べていますが、ぼくが目を引かれたのは5年の時限と、銘柄数・出来高の上限が最初から入っているところですね。恒久的な制度変更ではなく期限付きの実験枠という形なので、こういうニュースを読むときは「何が認められたか」と同じくらい「いつまで・どこまで」を見ておくのが確実だと思います。
2. SBIと韓国教保生命、円・ウォンのステーブルコイン直接交換を実証
SBIデジタルプラクティスと韓国の教保生命保険は9月17日、カントンネットワーク(Canton Network)のテスト環境で、円建てとウォン建てのステーブルコインを直接交換する仕組みを検証したと発表しました。円建てステーブルコインの仕様を想定した検証用トークンを使い、米ドルを経由せずに日本から韓国へ資金を移す流れと、トークンの保管・管理の業務フローを確認したとしています。処理時間の短縮や両替手続きの簡素化によるコスト削減の可能性を確認したとする一方で、削減率などの具体的な数値は公表されていません。両社は国際決済に加え、資産運用分野での連携や共同ビジネスモデルの開発も検討するとしています。
出典: あたらしい経済
ひとこと(Jura) — 「米ドルを経由せずに」というのがこの実証の軸ですね。円からウォンへ動かすのにドルが挟まると、その分だけ手続きと交換の回数が増える。そこを一段減らせるかを、本番ではなくテスト環境で確かめた段階の話だと読むのが正確だと思います。数値が出ていないので、効果の大きさはまだ判断材料が足りないですね。
3. Bitcoin Core v32.0の候補版、手数料推定にメンプール基準を追加
ビットコインの主要な実装であるBitcoin Coreのリリース候補版「v32.0rc1」が9月14日に公開されました。手数料の推定方式に、これまでの「過去のブロックへの取り込み実績」を基準にする方法に加えて、メンプール(未承認トランザクションの待機列)の状況を基準にする方式が追加され、2つのうち低い推定値をウォレットの設定に採用します。ブロック検証では、必要なデータを複数の処理で並行して先読みし、ディスクからの読み込み待ち時間を減らす仕組みが入りました。ほかに未承認トランザクションの中継方式の刷新によるメモリ・CPU使用量の削減、PSBTv2の既定化、トランザクションインデックスのディスク使用量を半分以下に減らす変更などが含まれ、正式リリースは10月10日のタグ付けを目標としています。
出典: あたらしい経済
ひとこと(Jura) — これはBitcoin Coreというソフトウェアの更新で、ビットコインのプロトコル自体が変わるわけではない、と記事も念を押しています。手数料推定は「いくら払えば妥当な時間で通るか」をソフト側が見積もる部分なので、ぼくらが取引所やウォレットの画面で見る手数料の初期値にもつながってくるところですね。2つの方式のうち低いほうを採る、という設計が今後どう出るかは気になります。