クリプトデイリー 2026-08-24
米SECが暗号資産向けの新ルール「Regulation Crypto Assets」を正式提案/「骨太方針2026」にオンチェーン金融の推進が明記、論点は実証から実装へ/ローソンでステーブルコイン決済の実証、MetaMaskで約5秒。今日の3本です。
今日は「米国のルール」「日本の政策」「実店舗での実装」の3本です。
ルールの話が2本続きますが、3本目のレジの話とつなげると、いま何が動いているのかの輪郭が見えてきます。
1. 米SEC、暗号資産向けの新ルール「Regulation Crypto Assets」を正式提案
米証券取引委員会(SEC)が8月18日、暗号資産の資金調達に関する新ルール「Regulation Crypto Assets」を正式に提案しました。
柱は2つの免除枠で、Startup Exemptionは最大4年間で500万ドルまでの調達、Fundraising ExemptionはTier 1で最大2000万ドル、Tier 2で最大7500万ドルまでとされています。
免除の見返りとして、トークンの供給量・配分・ガバナンス・開発計画・リスク情報の開示が求められます。
詐欺や市場操作に対する規制は引き続き適用され、Form TRの提出によって投資契約から切り離される可能性を認めるSafe Harborも含まれます。
あわせて、包括的な枠組みとなるCLARITY Actは議会での可決が必要な段階にあり、CFTCのマイク・セリグ委員長はHyperliquidなどオンチェーン市場を合法的に取り込む検討を進めていると報じられています。
出典: NADA NEWS
ひとこと(Jura) — 「免除枠と開示義務がセットになっている」というのがこの提案の形ですね。
禁止しない代わりに情報を出させる、という設計です。
日本の利用者にとって直接の制度変更ではありませんが、海外プロジェクトが供給量や配分を開示する流れになれば、日本から確認できる一次情報も増えます。
まだ提案の段階で、確定した規則ではない点は押さえておきたいところです。
2. 「骨太方針2026」にオンチェーン金融 — 日本の論点は実証から実装へ
2026年7月に閣議決定された「骨太方針2026」で、オンチェーン金融の推進が明記されました。
日本ではすでにステーブルコインに関する制度が整備されており、円建てステーブルコインやトークン化預金の取り組みが始まっています。
企業間取引で受発注・検収データとデジタルマネーを接続する実証も実施され、金融庁は銀行間決済やデジタル証券と決済の連携といった取り組みを進めています。
記事はブロックチェーン推進協会(BCCC)DeFi部会の部会長による寄稿で、次の課題は実証実験を増やすことではなく「使われ続ける仕組み」をつくることだ、という主張が展開されています。
出典: NADA NEWS
ひとこと(Jura) — 政策文書に載った、という段階の話なので、明日から手元で何かが変わるわけではありません。
ただ、制度が先に用意されていて、そのうえで実証が動いている、という順番は日本の特徴だと思います。
ニュースを追うときは「制度ができたか」と「実際に使われているか」を分けて見ておくと、期待と現実の距離を測りやすくなります。
3. ローソンでステーブルコイン決済の実証 — MetaMaskで約5秒
ローソンとネットスターズが8月17日、東京・大崎のローソンゲートシティ大崎アトリウム店で、店舗向けステーブルコイン決済サービス「Stablecoin Pay」の実証を行いました。
MetaMaskなどのウォレットからQRコード/バーコードを読み取る方式で、既存のPOSレジと連携し、レジ側に新しいボタンを追加する必要はないとされています。
支払い用バーコードを読み取ってから処理完了まで約5秒。
対応はUSDCとUSDTがSolana・Morph・Polygonの3チェーン、円建てのJPYCがPolygonで、合計7通りの組み合わせです。
実証の目的は決済速度・店舗オペレーション・利用者の操作性の検証とされています。
出典: NADA NEWS
ひとこと(Jura) — ここで効いているのは秒数より「既存のPOSにボタンを足さずに済む」ほうだと思います。
店員の手順が変わらない決済しか広がらないのは、コード決済が普及したときと同じ構図ですね。
利用者側で覚えておきたいのは、同じUSDCでも自分がどのチェーンで持っているかによって使える・使えないが変わること。
7通りに対応というのは、裏を返せばそれだけ取り違えどころがあるということでもあります。